赤い糸のその先は…。
「女の子を口説いて、その気にさせてはポイ捨てするとか、
ホテルに連れ込むだとか、まるでゲームのように弄ぶっていう、
ありがちな噂なんだけどね。」
ふむふむ。4人で頭を突き合わせて噂話に夢中になっていると...、
頭が一つ増えていた。
幸田くんだ。
「いざとなったら、ゆずちゃん先輩の親衛隊で守ってあげますからね。」
いつの間に、居たの?
親衛隊って?
「あら、ゆず、知らなかったの? ゆずのファンクラブで構成されているのよ。
ちなみに、会長は、わ・た・し・よ。」
また、一人増えてる...。
えっ? 室長?
室長って有給休暇中じゃなかったんですか?
「だって、暇なんだもん。」
結婚式の準備はいいんですか? 来月ですよ?
「親族だけの、簡単な式にするから、準備は終わっちゃったのよね。」
「輝かしい30代の結婚式は、盛大にするんじゃなかったっけ?」
「じゃあ、ユキが輝かしく20代の結婚式を盛大にしなさいな。」
「......。」
あれ? ユキちゃん、黙っちゃったけど、何かあったの?