赤い糸のその先は…。
ユキちゃんの報告
その日の夕方。
「あのさ...そのさ...実はさ...。」
なになに? 私たちに報告したいことがあるんでしょ?
気になるから早く言ってね。 ユキちゃん。
「そんなに、もったいぶらないで?」
「いやあ、別にもったいぶってなんかないけどぉ。」
テーブルの下で指をモジモジと絡めているけど、そんなに言いにくい事なの?
「あー、恥ずかしすぎるっていうかぁ...そのぉ...。」
「社長にプロポーズされたのよ。」
いつまでたっても、話を切り出さないユキちゃんにシビレを切らして、
室長がユキちゃんの代わりに報告してくれた。
「えーーーっ?」って驚いているのは私だけで、
「ふふっ、思ったとおりね。」
麻美ちゃんは、何となく予想がついていたんだとか。