赤い糸のその先は…。

「ほら、あ~ん。」


課長がスプーンを差し出してくる。 今日のランチメニューはカレーだ。


向かい合わせに座って、無表情ではなく予想に反して楽しそうにしている課長。


「......。」 恥ずかしい...///。


「ほら、早く、口を開けろ。」


なかなか口を開けない私に向かって、命令口調になる課長。


みんな、見てるからやめようよぉ。 ここは社員食堂だよ?


「ゆずったら、これな何の罰ゲームなの?」


ユキちゃん、腕組みしながら見下ろしてないで、助けてよぉ。 ううぅぅぅ。


「ふふっ。恋人同士みたいね。」


麻美ちゃん、そんな事言ったら、課長が調子にのっちゃうじゃない。


「すっかり、ラブラブね。私とユキの影響を受けたのかしら?

あなた達も結婚したら?」


どうして、室長はそういう話に結び付けちゃうかなぁ。


あなたの、そういう先走った言動のせいで、


私がお兄ちゃんと口を利かなくなった原因を作ったんですよっ



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