赤い糸のその先は…。

「うわぁ、可愛いっすね。 俺、幸田信也って言います。よろしくです先輩!」


なんだ? この軽々しいノリの新人は…。


これで、うちの会社に入社できたなんて信じられない。


まぁ、高卒の私が入社出来たぐらいだから、


入社試験って難しくなかったのかも。



ん?なんか、上から痛い視線が...。



チラッと視線の主を上目使いで見上げると、


ジーっと見下ろしてくる視線にぶつかった。



誰ですか?



「こちらの方はだね、

今朝から女子社員の熱ーい視線を独占しちゃってるイケメン君だよ。」


だからぁ、イケメンだけじゃ、わからないでしょ?


「いやだぁ、部長ったら、ちゃんと名前と役職を言わなきゃダメじゃない。」


やっぱり、心の声が室長には聞こえていたんですね。



< 21 / 238 >

この作品をシェア

pagetop