赤い糸のその先は…。

「.........と、いうわけでお借りできますか?」


「ゆずちゃんの頼みだったら、いつでもOKだよ。 僕も手伝うし。」


「ありがとうございます。 今からスグに行きますね。」


急いでシステム室に行こうと、エレベーターに向かって歩いていたら、


前から営業課の3人が歩いてきた。


そして、三人は私の邪魔をするように周りを囲んできた。


「ゆずちゃん、そんなに急いでどうしたの?」


呑気に一条直樹が質問してくる。


他の二人も、イヤらしい目つきでニヤニヤしてる。


何なの、もうっ!


「急いでいるので、避けてもらえますか?」


「どーしよーかなー?」


ふざけたヤツの相手をしてる暇はないからっ。


「僕たちが代わりにコピーしてあげるよ。」


そう言われ、いきなり手元から資料を取り上げられてしまった。


「3時の会議で使うんでしょ?」 なんで、知ってるの?


「この二人にお仕事を任せちゃってさぁ、ゆずちゃんは僕とお喋りしよ?」
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