赤い糸のその先は…。
はいぃ? 何をふざけた事をぬかしちゃってるのっ!
「ちょっとぉ! 返してよぉっ!」
資料を奪い返そうと思ったら、一条直樹に捕まった。
後ろから抱きつかれるように拘束され、口を押えられた。
身動きできなくなった私は、そのまま非常階段を使って、
人目に付きそうにない資料室に連れ込まれた。
一条は、私を部屋の中に押し込めた後、ガチャリと鍵を掛け、
一歩一歩ジリジリと壁際まで追い詰めてきた。
「ねぇ、大人しく僕のモノになりなよ。」
「......。」
「君が悪いのさ。 僕の誘いをいつも断わってばかりいるから。」
「ばっかじゃないのっ!!!」
「言ったでしょ? 君のSな所が僕のMの部分を刺激するんだって。」
「......。」 気持ちが悪くて言葉も出なかった。
「ゆずちゃん、可愛い。涙目になって上目使いされるとゾクゾクするよ。」
「変態っ!」