赤い糸のその先は…。

バシンッ。



ぅぅぅうううっ。 ヒドイっ...女の子の顔を殴るなんてっ...いったぁぁい。


口の中で血の味がしてきた。


頭にきて睨み返すと、


「そういう、表情も最高だよ。 僕はね、去年この会社で君を見かけた時から、

ずっと狙ってたんだ。 ずっと、君が欲しいと思っていたんだよ。」


うぇっ...課長と同じ事を言われているけど、コイツが言うと鳥肌が立つ。


課長に言われると、ドキドキして...くすぐったくなって...心が熱くなった。


でも、目の前にいる奴には嫌悪しか感じない。


こんな状況でも課長の事を考えられる私って...



目の前に起きている事と関係のない事を考えていたら、


いきなりブラウスのボタンを引きちぎられた。 


「やっと、手に入れる時がきたんだ。今日は記念すべき日になるよ。ククッ。」


...ってまた寒気がするような事を言われたと思ったら、


今度は、体を壁に押し付けられて、頭の上に両手を拘束された。 


そして、一条は生暖かい舌を私の肌に滑らせた。 ううぅう...キモッ。
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