赤い糸のその先は…。

あれから、課長は毎日お見舞いに来てくれる。


綺麗なお花を持って。


「少しは、痛みが引いてきたか?」


「はい、大分良くなりました。 それよりも、仕事の方は大丈夫ですか?」


「お前は心配しなくてもいいよ。」


仕事を休んでいる私の代わりに、幸田君が課長に使われているらしく、


「幸田は、ああ見えても使える男だからな。」って課長が彼を誉めた。


課長が彼を誉めるのは意外だったけど...


そっかぁ、幸田くん、ちゃんとやってるんだね。


「成長したね」って笑っている私の頭を課長が優しく撫ぜた。



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