赤い糸のその先は…。
俺の存在に気付いたのか、女子高生が顔をあげた。
「・・・・・・。」
彼女だ! えっ? ウソだろ・・・高校生だったのか?
動揺を隠そうと必死な俺に、
「よかったら、これ、使ってください。」とピンクの傘を差しだしてきた。
そっかぁ、俺は女子高生に恋をしていたんだな。
なんだか、可笑しくなってきた。
「クスッ。ありがとう、助かるよ。でも、借りてもスグには返せないんだ。」
そう、俺は明日から大阪に行くから・・・。
君には、しばらく会えないんだよ。
「スグにじゃなくても、大丈夫ですよ。傘はいっぱい持っているので。」
これを、借りれば彼女との繋がりが持てる。 そう思った。
「じゃあ、使わせて貰おうかな。」