赤い糸のその先は…。
帰り際、「妹をよろしくね。」と言われ「はい」とだけ答えて店を出た。
姉貴には『やっと、王子様が迎えに来て、お姫様が目覚めるのね』って
意味が解らないことを言われて気にかかったが、
今一番気にしないといけないのは彼女の事だった。
彼女は...ゆず葉は...ちゃんと、会社に来るだろうか?
責任感の強い奴だから、休まないとは思うけど...
電話をしたら出てくれるだろうか。
そう考えながら歩いている足は、彼女の家の方に向かっていた。