赤い糸のその先は…。
強引な誘い


もおぉぉーーーっ!


課長なんて大っ嫌いっ!


私の初チュを奪うなんてっ! サイテーヤローだ!


私は家に帰るなり自分の部屋に閉じこもって、


乙女の部屋には似つかわしくない、


天井から吊るされているサンドバックに八つ当たりをしていた。


好きってなに? 課長が私を?


はぁーっと、ため息を何度ついても思考が追い付かないよぉ。


高校は女子高だったし、


たまに通学途中で男の子に声を掛けられる事があったけど、


今日みたいな告白は初めてだ。


しかも、大人の男の人に...。


お兄ちゃん以外の人に触れられるのも初めてだし、


ましてや、後ろから抱きつかれてキスされるなんて...。


いやだ...きっと...今の私の顔はゆでダコ状態だよ。 真っ赤っかだよ。


ひとりで悶々と考え込んでいると、急に携帯が鳴りだした。



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