赤い糸のその先は…。
くすぐったい時間
お昼になって、近くのレストランに入った。
よし、いっぱい奢らせちゃうぞ。
だって、昨日の償いをさせなきゃだし。
食後のデザートも頼んじゃっていいよね。
「クスッ。 好きなの頼んでいいぞ。 食後のデザートもな。」
あれ? 奢らせる気満々だってこと、顔に出ちゃってました?
「前にも、こうやって『リーフ』で食事をしたことがあったな。」
「あぁ、そういえばそうでしたね。」
「裕也さんにケーキを貰ってめちゃくちゃ嬉しそうだったもんな。 お前。」
「そんな事まで、よく覚えていますね?」
「ずっと、見てたからな。 忘れないよ。」
うぅぅ、正面から見つめられたら、沢山食べられないじゃないっ。
「そんなに、見られると沢山食べられません!」
「ククッ、目を瞑ったら俺が食べられないだろ?」
そりゃあ、そうだけどさ...。