赤い糸のその先は…。
「えっとぉ、よく解らないんです。
たぶん、課長が誰かに似ているんだと思うんですけど、
その誰かが思い出せなくて...。」
「まぁ、俺みたいなイイ男はあまりいないと思うけどな。」
課長って、私が言うと照れるくせに、自分で言うのは平気なんだ。
それから、家に着くまでいろんな話をした。
家でのお兄ちゃんの話とか、茶太郎の話とか、健さんや雅恵さんの話もした。
私の大好きな家族の話を、課長は優しい眼をして楽しそうに聞いてくれた。
やっぱり、心がくすぐったい感じになった。