【続】自己中心的女教師
足が遅い桜井さんはすぐ俺につかまった。
桜井さんは泣きながら上目遣いで見つめた。
「……なんで泣いて「あ、ゴメン。これ花粉症!」
や、5月下旬に花粉症ってなるもんか?
てかいくら花粉症でもそんな涙出ないって。
俺は桜井さんの目に溜まった涙を拭った。
「泣くなよ……俺まだ返事出してないのに」
「ごめんなさい……倉田くん彼女さん…いたのに……」
桜井さんはその場にしゃがみ込んで嗚咽を漏らした。
「彼女?」
「だってさっき追っかけてた子って……覗き見する気なかったけど…バイト帰りにたまたま見ちゃった…」