私と先輩。
「あー、このくらい大丈夫」
実際、そんなに痛くないし。
「ダメですよ!消毒しないと…」
私の手を掴んで、ひなた…ちゃんは慌てている。
「あ!そうだ」
急に何かを思いついたように、ひなたちゃんは声を上げた。
「?」
「うち近いんで、来てくださいッ!!」
…それは、先輩の家でもあるんだよね?
い、行ってもいいのだろうか…?
「え、でも…」
「いいからッ!自分のために、してくれたんですから…。このくらい、させてください」
真剣な顔のひなたちゃんの顔が、先輩の顔に見えて断れなかった。