私と先輩。


そう言った先輩の声は、どこか辛そうで。


うっすらと、目を開けて先輩の顔を確認すると、今にも泣きそうな顔をしていた。



どうして、先輩はそんなこと言うんですか?


どうして私を期待させるんですか?


「…ゴメン、もう行かなきゃ」


ふわりと、先輩は優しく私の頭を優しくなでると、教室を出て行ってしまった。


先輩が教室を出たと同時に私は勢いよく起き上がった。


……先輩、さっき私を抱きしめてくれた。


さっき、好きって……言っていた、よね?


「っ、熱い…」


さっきのことを思い出して、また顔があつくなって、心臓も早く脈打っていた。



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