私と先輩。
ブツブツと、テスト前に単語を暗記するときのように言葉を続ける。
「委員長と付き合ってるのは知ってます。それでも、私は…」
――ガラガラガラ
「あ…!」
ついに、柏崎先輩が来てしまった。
「?すっごい汗だよ?最勝寺さん」
首をかしげながら笑う柏崎先輩に、つい、きゅんときてしまった。
「あ、すみません…!急に、呼び出したりなんかして…」
謝ると、先輩は気にしてないと言ってくれた。
…ホント、優しいなぁ…。
「あ、その、これ…。そ、それッと…!」
クッキーを差し出しながら、言葉を続ける。