私と先輩。
全力で断ったけど、私が奏に勝てるはずもなく。
結局、合コンにいくことになってしまった。
――…で、当日。
「わ、私はまだ先輩のことが好きだから無理だって言ったのに…!」
駅前で、ブツブツ言いながら奏を待っていた。
「あれ?誠さんだぁー♪」
笑顔でこっちに走ってくるのは、柏崎先輩の弟の、ひなたちゃんだった。
「あ、ひなたちゃんッ!買い物中?」
「ちょっとだけですけど…。誠さんは、仁にぃとデートですかぁ?」
「な、なんで柏崎先輩…?」
「え?だって誠さん、仁にぃのこと好きですよね?」
…ひなたちゃんにも、バレてる。