私と先輩。
―――――――…。
「―…って、ことなんですけど…」
「…そっか…」
運ばれてきたコーヒーは、すっかり冷めてしまっていた。
「っ、あの、だから」
ワタワタと話すひなたちゃんは、すごく必死で。
「うん。でも、私が振られたことにはかわりないし。っていうか、先輩は昔からいい人だね」
「あ、あのッ!、あ、あたしは、誠さんのこと応援してますから…」
ひなたちゃんの優しさに、心がポカポカと暖かくなる。
「あ、もう行かなきゃ…。今日は、ありがとうね。また、今度遊びに行こう?」
ひなたちゃんに別れを告げて、私は喫茶店をあとにした。