私と先輩。


私、こんなに幸せ者でいいのかな?


カバンを持って校門を出ると、そっと柏崎先輩は私の手を握ってくれた。


「!あ、あの…!柏崎先輩?」


するっと、手慣れた手つきで指を絡めてくる柏崎先輩。


いわゆる、恋人つなぎというやつで。


「~っ!?」


初めての恋人つなぎに、戸惑いを隠せない。


「……仁、でしょ?」


意地悪な笑顔で私を見てるかしわ…仁、先輩。


先輩って、本当はSなのか…?


「っ、と、というか…。仁…先輩って、こういうの慣れてるんですか?」


「?全然。手、繋ぐのとか誠が初めてだし」



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