【完】私、冷たい幼なじみと同居します!!
何やかんやで放課後になった。
「蓮、帰ろー」
鞄を持ち、笑顔で俺に話かける由那。
俺はこいつを守らなきゃいけない……
「あぁ……ごめん。今日ちょっと今から学校で用事あるから……先帰ってて」
「………そうなんだ」
由那は寂しそうな表情をして教室を出ていった。
はぁ……一緒に帰りたかったな……
そんなことを考えている間に、教室には俺と芹沢だけが残っていた。
「………ごめんね?いきなり話がしたいなんて言って。」
芹沢が申し訳なさそうに謝る。
……ほら、芹沢のこういう、根っから素直なところが苦手だ。
「……別に。俺も前から由那のことで話したいって考えてた。」
これは本当だ。
芹沢には由那のことを諦めてもらわないと、落ち着かない。
「そうなんだ!なら、丁度よかった」
芹沢はニコッと笑うと「そろそろ本題に入ろうか」と俺の隣の席の中田の席に腰をかけた。