水色の色鉛筆。
私が今読んでいるのは、
病室にある「アンデルセン童話」の中の一冊。
「人魚姫」。

私はこの本で初めて海を知った。
恋の儚さも知った。


ーーー私はいつか人魚姫みたいに海の中で泡になりたい。
見たことのない、美しい海で。
誰にも気付かれずに。
どうせ悲しい思いをするなら、好きな人なんて要らない。
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