†王道迷宮†
第1章
♀ 華月学園
あれから半年以上過ぎ、あたしは高校2年生へと進級した。
「何この建物。」
目の前の建物を見て、あたしは唖然とする。
華月学園。山麓にある、初等部・中等部・高等部のエスカレーター式の金持ち私立校。数多くの由緒正しき家系、または名立たる有名企業の子息子女が通っている。
そしてあたしの転入先。
「すげぇな・・・。まぁお前の格好もすげぇけどさ。」
「・・・煩い。」
当たり前のように隣にいる楓を睨みながら言う。
ここに来るのはあたし1人のはずだったのだが・・・。何故か楓もついてきてしまった。