お姫様に花束を
驚いて声のした方を見れば……
……意外すぎる人物が立っていた。
「え……エリック様……?」
何で……エリック様が……?
ていうか、何で次から次へと俺の部屋に王族の方々が……
「やっほー、リオン。
来ちゃった!」
来ちゃった!じゃなくて……
「な、何でエリック様がこんなところに……」
さすがのディラン様もエリック様の登場には驚いているようだった。
「何でって……だって、俺とリオンは友達だから!
ね、リオン」
「え……そうだったんですか?」
「え!?違うの!?」
酷いよーと俺に向かって嘘泣きをするエリック様。
いや、今はこんなことしてる場合じゃなくて……
「こんな庶民と友達って……エリック様、正気ですか?」
ディラン様が蔑むようにそう言うと、エリック様はピタリと嘘泣きを止めて冷たい目でディラン様を見た。
「さっきからさ、庶民のことバカにしすぎじゃないの?ディラン」
「エリック様……?」