お姫様に花束を
とりあえず布団を敷き、俺はその上に座った。
布団はふかふかしていて気持ち良かった。
「カノンも座れば?」
「あ……う、うん……」
カノンが恐る恐る俺の横に座る。
ほんのり赤く染まった頬。
そんなカノンが可愛くて、俺は思わずカノンを自分の方に引き寄せた。
「ちょ、ちょっと……」
そのままギュッとカノンを抱きしめる。
「リオン……?」
「……本当に……俺の腕の中にいるんだな」
「え……?」
俺は自分の腕に力を込めた。
カノンの背中がぴったり俺の胸に密着する。
確かにここにある存在に……俺は心の底から安心していた。