お姫様に花束を
あれは……シェイカー?
リオンは手際よく作業をしていく。
そして、シェイカーを閉じると見事な手つきで振り始めた。
流れるような手つき……。
……私は思わずその姿に見とれていた。
……カッコいい。
……素直にそう思った。
……胸が高鳴った。
何だろう……。
この……初めての気持ち。
何か……変な感じ……。
私がボーッと見ていると、リオンはシェイカーの中身をグラスへと注いだ。
グラスへと注がれる……綺麗な桃色。
照明が当たってるせいなのか、何でなのかは分からないけど……すごくキラキラして見えた……。
「どうぞ」
リオンが優しく微笑みながら私の前へと桃色のカクテルを置く。
……私はゆっくりとグラスを持ちあげた。
綺麗……。
グラスに口をつけ……桃色のカクテルを口に流し込む。
一口飲んで……私はもう一度グラスに入ったカクテルを眺めた。