この空のした。〜君たちは確かに生きていた〜
決意を固めた容保さまは、台命をお受け致しました。
それからは京へ行くまでのあいだ、情報収集のために京に家臣を先発させ、
ご自身も京の情勢について学び、治安を回復させるための案を模索しながら、着々と準備を進めていきました。
そして、その年の十二月。
準備を整えた容保さまは、約千名あまりの会津藩士を率いて、上洛したのでありました。
兄さまの日新館のご学友のお父上さまや兄上さまも、ほとんどの方がたが容保さまの上洛に付き従い、会津を旅立たれました。
………このとき、誰が想像できたでしょう。
この先の運命が、会津藩の行く末をどんどん窮地に追い込むことになるなんて。
激動する時代の渦に、
私たちの故郷が、大切な人たちが。
すべて飲み込まれることになるなんて。
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