青空バスケ―2nd―
「大学入ってもバスケ続けるのか?」
「いや……バスケはこれで終わりにします」
鳴瀬先輩が驚いたように俺を見た。
「……意外だな。
お前のことだから、大学でもやるのかと思ってた」
「そうですね。
俺も何年か前まではそう思ってました」
「変わるきっかけがあったのか」
「んー……どうでしょうね。
あったのかもしれないですね。
俺の知らないうちに」
何だそれ、と鳴瀬先輩が笑う。
俺も分からない。
だけど……
「今までの俺の夢はインターハイに出場することだったんです。
その夢は高三の夏で終わります。
だから……この大会が終わったら、また新しい夢を見つけたいと思います」
また……俺が目を輝かせて叶えたいと思えるような夢を見つけよう。
俺はこれを目指してる、とみんなに胸を張って言えるような夢を……。