青空バスケ―2nd―

三里に大幅にリードを許したまま……第1、第2クォーターと終わった。


……ベンチに座り、水を飲んでタオルで汗を拭く。


「ディフェンスもオフェンスも強いって……アイツ、完璧じゃないっすか」

「ま、あの三里で期待されてる一年だからな。
相当強いとは想像してたけど」


翔太が悔しそうな声を出し、蓮はいつもの調子で翔太の相手をしながら俺の方を見る。


「で?
どうすんの、キャプテン」

「どうするって……」


……どうしたらいいんだよ。


もう半分試合が終わった。

三里の大幅リードのまま試合は進んでいく。


ここから俺達が逆転するには……どうしたら……


「……はぁ」


ベンチに座る俺の後ろで大きなため息が聞こえた。

振り返ると、栞奈が呆れたような顔をしながら立っていた。

< 116 / 201 >

この作品をシェア

pagetop