青空バスケ―2nd―
「アイツがバカみたいに力を出すときは決まって岬が関係してる。
お前がちょっと声をかけてやるだけで、たったそれだけでアイツのモチベーションは大きく変わるんだ」
「あたしが……?」
「多分、部員全員気づいてるぞ。
気づいてないのはお前ぐらいだ」
え……そうなの?
あたしはコートに立つ大和を見た。
「俺も長い間監督やってるが、あれだけあからさまな奴は見たことがない。
高瀬にとって岬がどれだけ特別な存在か……アイツの顔を見るだけでよく分かる」
特別……。
「大切な人に応援されると、頑張ろうって気持ちが増幅するんだろうな。
俺には想像できない程に」
「そう……なんですかね……」
「そうだろ。
何もバスケに限ったことじゃない。
人生全てにおいてだ」
……コートに立つ大和は、本当にキラキラしていた。
それは、あたしがずっと見続けていた姿で……
……大好きな姿。
ずっとあたしが応援し続けた……大好きな人。