青空バスケ―2nd―
エプロンをつけて、髪を一つに束ねる。
えっと、材料は……って、卵とご飯しかないんだった。
あとは調味料……。
「……ん?
どうしたの?
そんなにじっと見て……」
ふと気がつくと、大和がじっとあたしを見つめていた。
……何か変かな?
変なところはないと思うけど……目以外は。
「いや……何かこういうのっていいな」
「こういうの?」
「……言わせんのかよ。
……目の前で好きな人が俺のために料理をしてくれること」
少し恥ずかしそうにしながらも、大和はちゃんと答えてくれた。
「えっ………!」
「あー……もう!
……何か俺、今日変だわ」
そう言いながらあたしに近づいてくる大和。
「大和……?」
「何でだろ……決勝リーグに進めることになって一安心したからかな……。
……とにかく、今日の俺はおかしい」
おかしいのは分かったけど……
……何であたし壁際に追いやられてるの!?