青空バスケ―2nd―
「……けど、やっぱどこも強そうだよな」
「赤羽とは戦ったことないし、谷先輩が抜けた秀華も未知数だし……。
……あとは……」
……東第一。
「大和、顔が強張ってる」
「あぁ……悪い」
蓮が俺の顔を見て小さく笑った。
「東第一は去年の予選は無敗だ。
一位通過。
だから、もしお前が東第一を……中山暁弥を抜かしたいと考えるなら……」
「……やっぱ全勝か」
暁弥を越えたい。
中学時代から何度も負けてきた……暁弥を。
「……初戦はどこだっけ」
「赤羽」
赤羽か……。
去年も一昨年も当たってないからな……。
そもそも今まであんまりマークしてこなかった学校だ。
「……赤羽は要注意かもしれないな」
「そんな怖い顔すんなよ。
……夢、叶えんだろ?」
「……あぁ」
……俺はチラリと向こうで働いてる栞奈を見た。
あと三回。
あと三回の試合で……全てが決まる。