青空バスケ―2nd―
「何で分かったんだよ」
「んー……何となく」
何となくって……。
「分かるよ。
大和の考えてることぐらい」
栞奈はそう言って、俺の顔を見て優しく笑った。
……本当、栞奈には敵わない。
「ずっと大和のライバルだもんね。
アキ君は」
「負けっぱなしだけどな」
「……だから、今年は頑張るんでしょ?」
……俺の心を読んでるんじゃないか。
本気でそう思った。
栞奈は……俺の気持ちを全部分かっていた。
「……今年は絶対負けたくないんだ。
……絶対に」
勝ちたい。
暁弥に勝って……そして、インハイに行きたい。