青空バスケ―2nd―

「何で分かったんだよ」

「んー……何となく」


何となくって……。


「分かるよ。
大和の考えてることぐらい」


栞奈はそう言って、俺の顔を見て優しく笑った。


……本当、栞奈には敵わない。


「ずっと大和のライバルだもんね。
アキ君は」

「負けっぱなしだけどな」

「……だから、今年は頑張るんでしょ?」


……俺の心を読んでるんじゃないか。


本気でそう思った。


栞奈は……俺の気持ちを全部分かっていた。


「……今年は絶対負けたくないんだ。
……絶対に」


勝ちたい。

暁弥に勝って……そして、インハイに行きたい。

< 144 / 201 >

この作品をシェア

pagetop