青空バスケ―2nd―
「……中学の頃からずっと目指してたもんね。
アキ君を倒すこと」
……いつも1on1をしていた。
だけど……一回も勝つことはできなかった。
「だったら、それを目指して頑張ればいいよ。
アキ君と正々堂々と全力で戦ってくればいい」
……公式戦で暁弥と戦うなんて、もうないかもしれない。
だから……
「みんな分かってると思うけどな。
……少なくとも蓮ちゃんは気づいてるよ。
大和の気持ち」
「蓮が……?」
「蓮ちゃん、結構鋭いからね。
大和が思ってる以上に大和のこと分かってると思うよ」
……高校入ってから、ずっと一緒に頑張ってきたもんな。
蓮には本当に感謝してる。
本当に。
「もしもの話でしょ?
もしかしたら全勝するかもしれないし。
二勝かもしれないし……一勝になるかもしれない。
考えたくないけど……全部負ける可能性だってある」
「………あぁ」
「でも……それでも、悔いの残らない試合をしてきて。
楽しかったって……心の底から思えるような」
……そうだな。
そうだよな。
最後の最後まで……俺らしくプレーをしよう。
そして……予選が終わった後に、楽しかったって笑えるような試合をしよう。