青空バスケ―2nd―
アキ君と別れて、あたしは大和と二人で家に向かって歩いていた。
外は本当に真っ暗。
「コンビニであんなに熱くならなくてもよかったのに……」
「言われっぱなしってわけにもいかないだろ。
アイツにだけは絶対負けらんねぇし」
「ライバルだもんね。
唯一の」
分かってるよ。
アキ君が大和にとって一番負けたくない相手で……一番全力をぶつけたい相手だって。
「……多分、今回がアイツと戦える最後のチャンスだと思うから」
「え……?」
どういうこと……?
「……バスケは……この夏で終わりにする」
あたしは大きく目を開いて大和の方を見た。
暗かったから……大和がどんな表情をしていたのかは分からない。
「大和……?」
「別に一生やらないとかそういうわけじゃねぇよ。
ただ、大学に入っても俺はバスケ部には入らないってだけ」
……そう……なんだ。
初めて聞いた……。