青空バスケ―2nd―
「何だよ」
「どうした?岬」
大和と蓮ちゃんが不思議そうな顔をしながらあたしの方を見た。
「ほら、花井君」
「え!?」
あたしは花井君を二人の前に押し出した。
「何?
どうしたんだよ、翔太」
大和が花井君の方を見ると、花井君は戸惑いながらも一歩前に出た。
「えっと、その……」
花井君は大和と蓮ちゃんの方をじっと見た。
すると、堪えきれなくなったのか……花井君の目はじわじわと潤んできた。
「せん……ぱい……!」
花井君は大和と蓮ちゃんの間に飛び込み、二人の背中に両腕を回した。