青空バスケ―2nd―

「……大和」


何で……コイツが……。

栞奈の方を見ると、栞奈もコイツが来たことに驚き戸惑ってるようだった。


「暁弥……」


……俺のところに来る必要なんてないのに。

どうして……。


「……悪いけど、今お喋りとかする気分じゃないから」


……そんな気分じゃない。


だけど……暁弥の様子はいつもと違った。

暁弥は力無い声で……俺に告げた。


「……負けた」


俺も栞奈もその言葉の意味がよく理解できなかった。

何も答えないままポカンとしながら暁弥を見れば……暁弥はうつむき気味のまゆっくり口を開いた。


「……負けたんだ。
……赤羽に」

「………え?」


今日……確か東第一は赤羽との試合だったはず。

それに……負けた?

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