青空バスケ―2nd―

会場の外にでて、近くにあったベンチに座った。


今日は快晴。

眩しいばかりの青空が広がっていた。


「気付かなかったな。
こんなに晴れてたなんて」

「まぁ、俺達は天気なんて関係ないからな」

「大和は特に気にしないからな。
中学の時も傘忘れてよく栞奈に入れてもらってたし」

「今はちゃんと持ってきてるっつーの」

「ははっ。
今思えばさ、アレ狙ってやってたんじゃないの?
栞奈と相合傘したくて」

「んなわけねぇだろ」


素で忘れてたんだよ。

今はそんなヘマしないけど。


「なぁ……覚えてるか?」

「何をだよ」

「あの日も……こんな青空だったんだよ」

「あの日……?」


俺が聞くと、暁弥は空を見ながら切なそうに笑って言った。


「……俺が来なかった……あの決勝戦の日」

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