青空バスケ―2nd―
暁弥と別れてロッカールームに戻る。
だけど、中はもぬけの殻だった。
あれ……どこ行ったんだろ、アイツら。
「大和」
振り返ると、栞奈が俺の荷物を持って立っていた。
「みんなは?」
「先に行ったよ」
「行った……?
どこに?」
すると、栞奈は俺に一枚のメモ用紙を手渡してきた。
それを受け取り、半分に折られたメモ用紙を開くと……
《学校で待つ。
イチャつかないで早く来いよ》
蓮の字……。
「大和にとって唯一のライバルがいるところ」
「え……?」
「蓮ちゃんがアズイチのことそう説明してたの。
そしたら、みんな……自分達が足引っ張るわけにはいかないからって、張り切って学校に行ったよ」
アイツら……。
「愛されてるね、キャプテン」
本当……そうだな。
俺は幸せだよ。
こんな仲間がいて。
「じゃあ……俺達も行くか」
明日に向けての特訓をしに。
後輩達が頑張ってるのに、俺が頑張らないわけにはいかない。