青空バスケ―2nd―
「フランス帰りの帰国子女らしいぞ」
フランス帰り……。
って、まさか……アイツじゃ……。
「名前は何ですか?」
「え?
確か……伊沢海里だったかな」
……やっぱり。
……思い出すのは、そう昔ではない出来事。
あのチャラ男め……。
「ちょっ……岬先輩。
高瀬先輩の顔が怖いんですけど……」
俺の隣にいた翔太が栞奈に助けを求めた。
栞奈は苦笑いしながら俺の方を見る。
「あー……うん……。
何ていうか、その……ちょっと知り合いでね……」
「……また知り合いかよ。
お前らの知り合いってちょっと変わってるからな~……」
蓮が軽く笑いながらそう言う。
あぁ……中学の頃の先輩達も癖があったしな……。
「でも、知り合いっていうより親戚みたいなもんだよね」
「え?高瀬先輩のですか?」
ヒロが驚いたように俺を見た。
まぁ……そうかもしれないけどさ……。