青空バスケ―2nd―

息を切らしたまま、俺は立ち尽くす。


ビー、という音と共に試合が終了した。


そして……


「クソッ……!」


……俺の目の前で暁弥が悔しそうに顔を歪める。


ゴールから落ちたボールがコロコロと転がっていく……。


慌てて俺は得点板を見た。


88-87


……入った。

入ったんだ……。


「大和」


名前を呼ばれて振り返る。

すると……蓮を含め、一緒に戦ってきた仲間が俺の方を見て嬉しそうに笑っていた。


「高瀬先輩!
勝ちましたよ!!」

「大和!!」


勝った……。

俺達が……勝った。


その途端、どこからともなく力が溢れだしてきた。

そして……


「……っしゃーッ!!」


……俺は拳を高く突き上げ、叫んだ。

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