青空バスケ―2nd―

帰り。

インターハイ出場お祝いとかいって、みんながどこかへ行くと言い始めた。

打ち上げをするらしい。


気を使ってくれたのかどうか分からないけど、蓮がみんなを引き連れて先に行ってしまった。


残された俺と栞奈は……昨日、暁弥と話したベンチに座って少しゆっくりしてから行くことにした。


空はもうオレンジ色になりかかっていた。


「本当はさ……去年、今この瞬間に告白するつもりだった」

「え……そうなの?」


インハイ出場を決めて、カッコ良く告白するつもりだった。

それが去年も一昨年もできなかったわけだけど……。

でも、今年まで待つ余裕なんて俺にはなかった。

だから……あそこで告白した。


「本当はここで……けじめをつけるつもりだった」


男としての……けじめを。

< 195 / 201 >

この作品をシェア

pagetop