青空バスケ―2nd―
目的の場所につき、俺は栞奈の腕を離した。
栞奈が不思議そうにキョロキョロと辺りを見回す。
「ここって……」
「ストバス」
いつも俺が自主練してた場所。
何回も来たことのあるストリートバスケ場。
「何で?
大和、ボール持ってないし……」
「ボール持ってくるの、俺じゃないから」
「え?」
俺達の姿に気づいた奴がこちらに近寄ってくる。
……バスケットボールを持って。
「アキ君……?」
栞奈が驚いたように暁弥を見る。
「遅かったな」
「栞奈を引っ張ってくるのに手間取って」
「え……何で!?」
栞奈が俺と暁弥を交互に見て、完全にパニくってる。