青空バスケ―2nd―
ハル君と七海さんの間にはいろいろとあったらしいけど、今のハル君と七海さんはすごく幸せそう。
そんな二人があたしは大好き。
「いいなぁ……あたしもいつか着てみたいなぁ……」
「相手は大和君?」
「へっ……!?
ちょっ……七海さん!?」
何言って……!!
あたしが一人でパニくってると、七海さんがそんなあたしを見てクスクス笑った。
「栞奈ちゃんのドレス姿、楽しみにしてるね」
「もう、七海さん!」
でも………結婚か。
まだ高校二年生を終えたばかりのあたしにとっては遠い話だけど……いつかはあたしも……。
……その時、あたしの頭の中に思い浮かんだのは……大和の姿。
熱くなっていく顔を隠すように、頭をブンブンと横に振る。
な、何考えてるの……あたしってば!
「あ、あたし……そろそろ戻りますね!」
「うん。
あ……そうだ、栞奈ちゃん」
「はい?」
「栞奈ちゃんってバスケ部のマネージャーやってるんだよね?」
「そうですけど……それが何か?」
「あたしの弟もね、バスケ部なの。
よかったら話し相手になってあげて。
周りが大人ばっかで暇してそうだから」
「はい!」
七海さんの弟か……。
どんな人なんだろ……。
そんなことを考えながらあたしは新婦の控え室を出た。