青空バスケ―2nd―

「実は……俺にバスケを教えてくれたのってハル兄ちゃんなんすよ」

「ハル君が?」

「俺がまだ小一の時かな……。
近所のストバスでハル兄ちゃんが俺に教えてくれて。
それからバスケが好きになったんすよ」

「……じゃあ、あたし達と一緒だね」

「え?」

「あたしも大和もハル君のおかげでバスケが好きになったんだよ」


大和はハル君の影響でバスケを始めて。

あたしはハル君の試合を見てバスケを好きになって。


全部……全部、ハル君のおかげ。


「今の海里君のバスケの実力がどれ程のものなのかは分からないけど……。
海里君はきっと高校生活の間でもっともっと上手くなるよ」

「え……?」

「だって、目が輝いてるから。
バスケが好きって顔に出てるから」

「栞奈さん……」

「バスケ馬鹿と一緒に六年間マネージャーをやってるあたしが言うんだから間違いなし!」


あたしがそう言うと、海里君は嬉しそうに笑った。

海里君の目は大和と同じ。

だから分かる。

きっとこの子はこれからもっと上手くなる。


「なんか……マネージャーっていいっすね!」

「え?」

「俺も栞奈さんみたいなマネージャーが欲しかったっす」

「ありがとう」


そう言ってもらえるのはすごく嬉しい。

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