青空バスケ―2nd―

「あの……もういいかな?
あたし、そろそろ……」

「いや、まだ諦められない!
高瀬より絶対俺の方がいいって!」

「そんなこと言われても……。
あたし、あなたのことよく知らないし……」

「じゃあ、これから知っていけばいいよ!
だから高瀬なんてやめにして、俺にしときなよ!」


何だよ、アイツ……。

栞奈、完全に引いてんじゃねぇか。


「……おい」


低い声を出しながら空き教室の中に入っていった。

驚く男と、ホッとしたように俺の顔を見て笑顔を見せる栞奈。


「大和……」


近寄ってきた栞奈の頭を優しく撫でてやる。


……去年もこんなしつこい奴らに追いかけ回されて、泣きながら体育館まで来てたっけ。

あの時は姉御がシメてたけど……。


「高瀬……大和」

「お前、何して……」

「高瀬大和!!
俺と勝負だ!!」

「……はぁ?」


勝負?

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