青空バスケ―2nd―
放課後、奴に体育館に来るように言われた。
言われなくても、部活があるからどうせ行くんだけどさ……。
「勝負って何の勝負かな?
蓮ちゃん、どう思う?」
「体育館に来いっていうぐらいだから、スポーツじゃねぇの?」
「やっぱり?」
「何で岬そんなに楽しそうなんだよ。
元はお前がその変な奴に絡まれてたんだろ?」
「うーん……そうなんだけど……。
あの人の目的、あたしじゃなくて大和だと思うんだ」
俺と蓮は揃って栞奈の顔を見た。
「だってあの人、大和が来た時に一瞬だけ嬉しそうな顔したから。
多分、大和に会いたかったんだよ」
「へぇ。
また厄介な奴に好かれたな、大和」
「……お前ら、楽しんでんだろ」
小さくため息をつく。
本当……俺の周りには変な奴しか来ないよな。
先輩達といい、コイツらといい……。
まぁ、それが楽しかったりもするんだけど。
でも、昼間の名前も知らない変な奴とは……お近づきになりたくない。
何か……いろいろと面倒くさそうだ。