青空バスケ―2nd―
「確かに俺はバスケ部に入りたかった!
高瀬大和に近づこうと岬栞奈に近づいた!
だけどな………」
変人は栞奈の両肩を掴んで栞奈の目をじっと見つめた。
「な……何……?」
「岬栞奈のことは本当に好きだよ!!」
…………は?
「え、ちょっ………マジで?」
蓮が聞くと、変人は大きく頷いた。
「俺はこういうチワワみたいな女の子が大好きなんだ!!」
「えぇっ………チワワ……?」
「俺、佐山和宏は岬栞奈のことが好きです!!」
マジかよ………。
とりあえず、俺は変人……佐山から栞奈を
引き離した。
「だからバスケ部に入れてください!
お願いします!」
さっきの勝負は何だったんだよ……。
「今入っても試合に出れるかどうか分かんねぇぞ?」
蓮がそう聞くと、佐山はブンブン首を縦に振った。
「それでもいい!
なぜなら今の俺は……チワワちゃんのそばにいたいだけだからだ!!」
……チワワちゃんって……栞奈?
「だって、大和。
どうすんだ?」
「入れるわけねぇだろ、こんな危なげなヤツ……。
バスケがやりたいならまだしも……」
「でも、面白そうだよ?
この人」
「栞奈……お前は自分の置かれてる状況を分かってんのか?」
「ん?」
……ダメだ、コイツ。