青空バスケ―2nd―
けど、大和に何があったのかはその後の練習ですぐに分かった。
大和が体育館に戻ってきて、すぐに始まったミニゲーム。
レギュラーを二つのチームに分けての試合だった。
部長の大和率いるチーム対副部長の蓮ちゃんが率いるチームの戦い。
試合自体におかしいところは何もなかった。
みんないつも通りプレーしていた。
……ただ一人、部長を除いては。
「……ウソでしょ……」
「……………………」
あたしは驚き、監督は厳しい目で大和を見つめていた……。
試合中、何度も大和がシュートする場面があった。
だけど……一本も入らない。
何度もチームメートにパスする瞬間があった。
……でも、パスが通らない。
ドリブルでボールを運んでいても……すぐにカットされる。
今まで何回もこういうミニゲームをやったことはあるけど……こんなことは初めてだった。
……大和のチームはボロ負けだった。