青空バスケ―2nd―

けど、大和に何があったのかはその後の練習ですぐに分かった。

大和が体育館に戻ってきて、すぐに始まったミニゲーム。


レギュラーを二つのチームに分けての試合だった。


部長の大和率いるチーム対副部長の蓮ちゃんが率いるチームの戦い。


試合自体におかしいところは何もなかった。

みんないつも通りプレーしていた。


……ただ一人、部長を除いては。


「……ウソでしょ……」

「……………………」


あたしは驚き、監督は厳しい目で大和を見つめていた……。


試合中、何度も大和がシュートする場面があった。

だけど……一本も入らない。


何度もチームメートにパスする瞬間があった。

……でも、パスが通らない。


ドリブルでボールを運んでいても……すぐにカットされる。


今まで何回もこういうミニゲームをやったことはあるけど……こんなことは初めてだった。


……大和のチームはボロ負けだった。

< 44 / 201 >

この作品をシェア

pagetop