青空バスケ―2nd―

その日から大和はバスケ漬けの日を送るようになった。

朝も昼も放課後も。

ずっと……ずっとバスケ。


なのに……表情はどんどん暗くなっていった。


「……ダメだな、あれは」


昼休み……大和の様子を見に行った蓮ちゃんが教室に戻ってくるなりため息をついた。


「ダメって……何が?」

「人の言うことを聞きやしない。
完全に自分の世界に入ってる」

「……大丈夫なの?」

「……次の試合に間に合うかどうか。
アイツ、結構イラついてるからな……。
何度ボールに八つ当たりしてる姿を見たことか……」


あの大好きなバスケットボールに……。


それは相当重症だ……。


「……辛いの?」

「え?」

「スランプって……そんなに辛いの……?」

「まぁ……今まで普通にできてたことができなくなるわけだからな。
辛いだろ。
しかもこの時期なら尚更」


……そっか。

そうだよね……。


何聞いてんだろ……あたし。
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